「鬼滅の刃」と「勁風」と漢字の起源等々
鬼滅の刃の必殺技の関連でこんなYahooニュースが出ていましたが、皆さんは「勁風」を読めましたでしょうか?
「勁」という字は、常用漢字ではありませんが、中国武術を学んでいれば、結構目にする漢字です。
勁とは「練り上げた力」のような意味で使われる事が多く、代表的な用語では「発勁(はっけい)」がありますが、凄い力を発生させるという意味で解釈される事が多いです。
それでは、練り上げた力とはどのようなものでしょうか?
本場中国ではどのような意味で、「力」ではなく、「勁」という字を用いたのでしょうか?
今まで詳しく調べた事がないので、漢字の起源から調べてみました
勁を分解すると、「巠」と「力」になります。
・「巠」とは、3本の縦糸とそれを巻取る織機なのですね。縦糸がピンと張って力強くしなりのある状態を連想させます。
・「力」とは、文字通り力ですが、起源は手や腕の形状のようです。
この漢字の構造から察すると、勁とは「張りつめた状態での力」を意味するのですね。
通背拳の鞭のようなにしなやかな打ち方
太極拳の虚領頂頚のように頭頂へ引っ張る力
八極拳の十字勁のように左右前後へ広がる力
八卦掌の五弓勁のように弓を張りつめるような力
中国武術の各門派では、それぞれ力の概念が異なりますが、共通するのは張りつめる勁という感覚なのだと思われます。
昔の中国人はこの力の作用に気がついたのですね。
凄い!
勢いよく打ち出すのが発勁と思われていた時代もありましたが、これら発勁は張りつめた身体の状態で弾くように打つのが正しい感覚だと思います。
参考例として意拳・六合八法の発勁映像も添付。
この勁ですが、しっかりと指導された上で練習しないと身に付きません。
というわけで、正しく武術を学びたい大学生の皆様、早稲田カンフーのメンバーが指導しますのでご連絡ください!
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