小さくても大きな敵に勝てる!「小よく大を制す」で、小さな達人の技術を学んでみよう!

「小さな達人が大きな相手を簡単に倒す!」
これは、武道や武術を志す人の夢かもしれませんし、ロマンがありますね!
年の瀬に出版された今月の月刊・秘伝は、そんな小さな達人の特集です。

身長が高くて体重が大きければ、その体格を活かして攻撃するだけで有利に戦えるのです。
そんな人が強いのは当たり前です。
この文章を読んでいる皆さんは普通の体格をしているのではないでしょうか?
この体格という条件は、簡単に変える事が出来ません。 
普通の格闘技や武道は体重別で試合を割り振る事で、この差異を埋めますが、試合という形式で戦う事を想定していない武術では、どのようにこのギャップを埋めるかが重要になります。
そして、そこには技術が必要となります。
そして、武術には技術があります。

歴史を紐解くと、武術の達人は決して体格に恵まれているとは限らず、小柄な達人が沢山いたのです。 

今回の月刊秘伝で紹介されている先生方以外にも、当会から小さな達人たちの例を紹介してみます。 


【合気道︰植芝盛平、塩田剛三】

合気道の開祖である植芝盛平先生とその弟子の塩田剛三先生は、「少よく大を制す」を体現している好例と言えるでしょう。
以下のドキュメンタリー番組を見ると、その実力の凄まじさがわかります。
身長155cm、体重45kgの塩田剛三先生は、小柄ながらも、細かい動きで大きな力を生み出し、素速い動きで相手を翻弄しています。
これは、我々が想像するリアルな達人の姿ですが、これらの力の使い方も、梃子の原理などで説明がつくと言われています。 

【相撲︰舞の海】

身長171cm、96㎏という、大相撲では小柄な力士・舞の海関は、“技のデパート”の異名を持ち、現役時代に多彩な技で観客を驚かせました。
体格に大きな差のある曙関(220cm、240kg)などの超重量級力士との戦いでは、数々の名勝負を残しました。
そこには、「猫だまし」などの相手の視覚から素速く消えるフェイントや、遠心力を用いての「押し出し」等、体格差を埋める為の数々の戦略や技術が見受けられます。
無差別級での戦いが前提となる相撲の世界で、小柄ながらも大活躍を見せた達人です。 

【陳式太極拳︰馬虹】

中国武術でも、小さな達人が沢山いますが、今回は陳式太極拳の馬虹老師を紹介します。
秘書官として事務や文筆の業務で健康を害した為、40代から太極拳を学び始めて、当代を代表する太極拳の使い手となった方です。
身長は160cmに満たないほど小柄な体格ですが、太極拳理論を整理し、より効率的な戦い方を研究し、多くの太極拳家に影響を与えました。
映像の中では、上下や左右の動作を対称とする事で、太極拳の陰陽理論を利用して相手を倒しています。 


と言う訳で、
「身体が小さい!」
「体格に恵まれていない!」
「自分は強くなれない!」
と悲観する必要はありません!
自分の特性に見合った戦い方を身につけるのが大事なのです!
そんな戦いの技術が、武術やカンフーには存在するのです!

これらの映像を見た後に、年末年始は月刊・秘伝の記事も読んで、小さな達人がどのような工夫をしてきたのかを知りましょう!
そして、年が明けたら、皆さんもカンフーを学んでみましょう! 

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